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なぜ、「紅白梅図屏風」は傑作なのか。東京大学名誉教授 河野元昭

なぜ日本絵画史上において燦然(さんぜん)たる光を放っているのか。
それはこの作品が美しく華やかだからである。フォルムが明快であり、一言でいってきわめて質の高い装飾性が達成されている。装飾とは文字通り「美しくよそおい飾ること」である。この点において、どんな画家も光琳には及ばず、どんな作品も「紅白梅図屏風」を凌駕できない。


琳派

その起源は桃山末期、京の絵師・俵屋宗達(代表作は『風神雷神図屏風』)や工芸家の本阿弥光悦が金銀を大胆に用いて作り上げたきらびやかな作品にさかのぼる。その後、富裕な町人層の文化が花開く元禄の時代に琳派の世界に登場したのが、宗達・光悦の志を受け継ぐ尾形光琳(代表作は『紅白梅図屏風』)と、弟の陶芸家・乾山である。
絵画・工芸にあまたの傑作を生みだした彼らの活躍により、琳派は新たな伝統へと高められていった。

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紅白梅図屏風